猫物語(黒)

春休みに吸血鬼の眷属とされ、「後遺症」を持ちながらも「人間」に戻ることができた高校三年生の少年阿良々木暦は、その時に出会った羽川翼に対して自分が抱いている感情が恋であるのかそうでないのか、悩んでいた。
ゴールデンウィークの初日、翼に出会った暦はその頬が大きなガーゼで覆われているのを目にする。暦が問い詰めると翼は父親から殴られてそうなったのだと言う。血の繋がらない愛情の無い家庭で育った翼の境遇を知り暦は愕然とする。その後、車に轢かれた尾の千切れた猫の亡骸を見つけた翼は躊躇いも無く埋葬した。
妖怪変化のオーソリティーである忍野メメはその話を聞くや翼の身を案じる。「障り猫」と呼ばれる怪異が翼に取り憑いた可能性があるらしい。その夜、暦が出会ったのは、髪の色が真っ白になり変わり果てた翼の姿だった。

 大晦日にやってた。
 御師匠様と一緒に見てたのだけど、居間の家族と共有のテレビで他の家族にも見られる状態で。控えめに言ってこのシリーズは家族と見るのに向いた作品ではなかった。
 阿良々木君が変態すぎるし。
 だんだん言ってることもわからなくなってきたし。
 忍野忍と羽川さんのキャラクターは好きなのだけどね。
 ところで羽川さんの異常性を示すエピソードが「自分の部屋を持たない」というものなのだけど、たしかにこれは現代の私たちからするとぞっとするような感じがするけど、実際のところどうなのだろう。昔の大家族なんかだと自分の部屋なんてあってないようなものだったんじゃないかとも思うのだけど、やはりそれとは違うのかな。廊下に布団を敷いて寝たり、玄関脇においてあるカバンを拾って学校へ行ったり、いるのにいないように扱われたりするのと、昔の大家族の子供部屋に押し込まれるのではわけが違うのだろうな。
 御師匠様はオープニングの映像を褒めていた。あの電車みたいなやつ。