ファンタジスタドール イヴ

「それは、乳房であった」男の独白は、その一文から始まった―ミロのヴィーナスと衝撃的な出会いをはたした幼少期、背徳的な愉しみに翻弄され、取り返しようのない過ちを犯した少年期、サイエンスにのめりこみ、運命の友に導かれた青年期。性状に従った末に人と離別までした男を、それでもある婦人は懐かしんで語るのだ。「この人は、女性がそんなに好きではなかったんです」と。アニメ『ファンタジスタドール』前日譚。

『ファンタジスタドール イヴ』の感想。陰惨とした雰囲気と不思議な爽やかさ : わなびニュース
戦前の文学みたいなスタイルで描かれた、性をめぐる美しいSF『ファンタジスタドール イヴ』:Book News

 『ファンタジスタドール イヴ』は全体に女性に対する苦手意識が愚痴のように書いてあって陰鬱とはしてないんだけどもう多摩川に入水しちゃえよ思ったら本当に入水したくらいだった。私小説的な文章で本当に野崎はよく書いていた。アニメは多分見ないと思うけど興味は持った。
 ちゃんと読んだときはないのだけど、やはり太宰治が下敷きに書かれているらしかった。
 薄い本であるがknowからすぐにこのような作品が発売されたのはすごい。
 世界設定としてはknowのように作りこまれているわけではなく、ファンタジスタドールに任せている。
 しかし内容としては個人の心情が細かく描かれていてとても面白かった。
 これを見た後アニメも見たがやはりよく分からなかった。
 


ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)

ファンタジスタドール イヴ (ハヤカワ文庫JA)