2005-12-18 「君も、泥棒さんなのかな」 彼女は突然妙なことを言われ、不審そうな顔をした。 「だって君はさっきから新聞を大事そうに抱えているけど、それは私の家のじゃないのかな」 あ、と彼女は慌てた様子で自分の胸元に抱えた新聞を見ると、おずおずと僕に差し出してきた。