終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか? 1及び2巻

(引用)

“人間”は規格外の“獣”に蹂躙され、滅びた。たったひとり、数百年の眠りから覚めた青年ヴィレムを除いて。“人間”に代わり“獣”を倒しうるのは、“聖剣”と、それを扱う妖精兵のみ。戦いののち、“聖剣”は再利用されるが、力を使い果たした妖精兵たちは死んでゆく。「せめて、消えたくないじゃない。誰かに覚えててほしいじゃない。つながっててほしいじゃない」死にゆく定めの少女妖精たちと青年教官の、儚くも輝ける日々。

(購入動機)
1巻が安売りしていた際に、ランキングの上位に来ていたため購入。

(梗概)
中世を基礎としたファンタジー舞台で、人類への敵対種を倒すため、禁呪を乱れ打ちその呪いによって石化した主人公が目覚めたのは、人類が滅亡し、地上を17種類の獣に蹂躙され、わずか幾つかの種族が空中に浮かぶ島で暮らす終末を迎えた世界だった。
そこで主人公は、背負った借金を返すため請け負った兵器の管理者として、ある倉庫を訪れ「兵器」として管理される妖精たちと出会う。
妖精たちは、地上から稀に振りかかる“獣”の災厄から島を護るために、かつての人類が残した聖剣を使用する使い捨ての兵器だった。
主人公は聖剣の本来の使い手である「人類」として聖剣を調整する能力を持つとともに、今の使い手である妖精たちと交流する。

(感想)
面白かった。
タイトルは流行りの長文系だけど、今作は外してないと思います。
厭世観ある世界だけど、投げやりなような吹き抜けるような雰囲気で、落ち着いて読める。
話の展開はあまりない。
ヒロインのクトリがクーデレ。
2巻のあとがきに1巻の売り上げが寂しかったので続巻が出るか不明とありましたが、安売りしてAmazonのランキングに載ってたし3巻までは出るんじゃないでしょうか。レビューも悪くなかった気がする。

(補足)
ところで、口絵に以下の文句があって、いい言葉だなと思ったのですが、本文中でもkindle for pcの検索機能でも確認できなかった。口絵だけかな。

「現代とか古代とか、関係ない。おいしいものが食べられる時代は、全部いい時代よ」
−ナイグラート(喰人鬼)

(イラスト)
クトリ・ノタ・セニオリス、リンドウ(ボタニカルアート/パイ インターナショナル/花言葉:あなたの悲しみに寄り添う)