電波的な彼女 〜愚か者の選択〜

だから、正義の味方はいらない。正義の味方がいないからこそ、わたしたちは悪を憎み、正義を愛する。そう努力するのさ。
 
「答えどころか、そもそもそれは問題ですらないのではないか、と疑います」

幼児の眼球をくり抜く通り魔、"えぐり魔"と戦う話。
面白かった。コスプレした雨が可愛い。
雨の友人というスパイスの利いたキャラクターが二人加わる。警察権力に影響力を持ってたり刃物を持つと性格が変わったり、雨キャラクターからしてイロモノ設定ではあったんだけど、おいおい。
今回は主人公は空回りで雨に救われる。前巻ほどジュウは惨めではなく前巻ほど格好よくない。
この作品はわりと社会を描こうとしている。凶悪犯罪がよく起こる社会倫理観がくずれた社会。
世の中の難易度が変わったとき、人は自分を保てるだろうか、生き残れるだろうか。難易度1の世界で難易度10の振る舞いをする人は楽しいのだろうか。それとも9を殺して1に見せかけることが楽なのだろうか。
そういえばサブタイから、愚か者がその愚かさ故に死んだらそれは寿命。という言葉を思い出した。愚行権とか流行った時代があった。