“文学少女”見習いの、卒業。

冬柴瞳と文学少女見習いの話。ネタ本は夏目漱石のこころとチェーホフ桜の園
おもしろかった。
冬柴の話はいつもどおり一筋縄ではないシナリオでいろいろうまいなーと思います。
冬柴が食べるイナゴの佃煮ですが、最初は抵抗あるけど食べてみるとそれなりに美味しいし(食感は脚とかが節だってて人によっては無理でしょうが)、虫を栄養源としたという食物ピラミッド的な征服感と戦争が始まってもこれを食べられる分他の人より生き延びられる! という謎の優越感が得られられます。あとペパーミントの魔術師も虫食べて生き延びてましたよ。
しかし文学シリーズは本格推理小説に負けないくらい人が死にますね。
菜乃はちょっとかわいそうだったかな。でも彼女には誰にも見つからずにリボンを結ぶと願いが叶うジンクスがあるのにそれを心葉の前で結ぶだけの気概があるので大丈夫でしょう。
心葉は天野先輩のために”文学少女”を書いて、 菜乃のために書き下ろし短編を書いたのだが、そういえば海外の作品なんて必ずと言って"この本を××に捧ぐ"って定句が冒頭にあるイメージがあるけど日本ではどうなのかな。

“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)

“文学少女”見習いの、卒業。 (ファミ通文庫)