痴人の愛

 20代の禁欲的な電気技術者が、15歳の女給を形式的には家人として、実際にはお友達というか将来の細君として招き入れて云々という話。
 序盤面白かったけれど、中盤から婬売とその下僕の話になって魅力がない。
 昭和27年初版だが、当時からこうした家観念を脱却したような恋のあり方を夢想していた人はいたんですね。


痴人の愛 (新潮文庫)

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