処世

「レポートを書いてたわけさ」
ええ、だから最近更新がよどんでたのか。
「・・・いや、それはアニメの新番見てたからなんだけど」
書いてないじゃん。
「まぁ、それはそれで。『どうせ』とか『この程度で』、とか考えながら書くわけなんだけどね」
それはまた後ろ向きな。
「上を見だすときりがないからね。別に手を抜くというわけやないんだよ。意識というか姿勢がどうあるかであってね」
まぁ、わからなくもないかな。
「こう思ってるとさ、もし結果良かったなら普通に嬉しいし、もし悪くても『やっぱりか』っと思うくらいでへこまないですむのさ」
期待して残念だったときは、きっともっと悲しいだろうね。
「そうそう。処世術としては一級品だと思う。でもさ、たまに思っちゃうんだよね」
思っちゃうんだ。
「これでいいのかなって」
結果をだけを見ると、確実に有益なようだけど、なにが問題なのかな。
「『過程』かな。書いてる途中はずっと『どうせ』とか『この程度で』とか思ってることが問題かな。一瞬得られる結果が良くても、時間的に長くある過程が悪くてはしかたないんじゃないのかって、たまに思う」
たまに思っちゃうんだ
「たまにというか、今日レポート出しにいったら嫌われてたと思ってた先生に珍しく褒められてさ。別に特筆して褒められたわけじゃないけど、褒められたという認識では間違ってないと思う。でさ、思ったの『どうせ』とか思いながら書いたものであって別に褒められるほどのものじゃないんですが、と」
批判を受け流すための処世術が、好意的な評価も受け流されてるんだね。過程が悪いことによる自信の喪失かな。
「そうなのかな。でもそんな風にいわれると『どうせ』とか思わないで書きたいと思ってしまうんだよね」
悪いことじゃない。
「悪くないね。処世的な生き方にしたって、悪いってわけじゃないだろうけど、いつの間にか心に壁を作ってしまっている」
そうだね。君の場合『先生に嫌われてる』と思ってたことも『どうせ』とか考えた理由にあるようだけど。
「かもね。でもこんかいのレポートはなかなか考えさせられることが多かったよ」
へぇ、たとえば?
「半引きこもりが国家の孤立主義を批判したりね」
それはまたまた。
「あと政策の前提としての政治姿勢と論じたりさ」
今の君のことだね。
「そうそう。レポートの前提としての、書く姿勢」
で、君はこれからはどうするんだい?
「うーん、まだ決めてないけど、心の壁は取り払われるよう善処するよ」

先月初めて献血

したときの検査のはがきが来ましたよ。200ミリなので生化学検査結果のみ。標準値からみて全体に押しなべて数値が低いです。別に健康かどうかを見るためのものではないのですが、一項目医療機関の受信を勧められてますね。もっと摂生しよう。