ヴォイニッチホテル1-3

南海の島に建つホテルを主な舞台とした、多くの個性的な登場人物たちによって織り成される人間ドラマである。南国のゆったりした雰囲気の中、直接的な残酷シーンは少ないものの、殺人や麻薬売買なども描かれている。死んだはずの人間が生き返って喋ったり、過去に死んだはずの死者が現れたりと、オカルトチックな光景も多い。

ヴォイニッチ手稿( -しゅこう、ヴォイニッチ写本、ヴォイニック写本とも、英語: Voynich Manuscript)とは、1912年にイタリアで発見された古文書(写本)。未解読の文字が記され、多数の奇妙な絵が描かれている事が特徴である。

こうした自由で独創的な作品な作品を目にする時、私は価値観の多様性を支配する神に感謝し、作品に出会えたことに感謝し涙をながします。
ヴォイニッチとは、人工言語的なものが書かれた写本であり、そこには現代人には理解し得ないけれども、なにがしかの概念が挿絵とともに記述され、たくさんの人がその魅力に取り憑かれて解読に挑んだけれども、今に至るまで解明はされていないらしい。
世に中には、高度な精神病患者などにおいて、その人しか理解できない言語を使用することがあると読んだことがあり、その一種なのではないかとも思うけど(あるいは暗号か途絶した実際に使用された言語か)。
ともあれ、いかに奇想天外で、常人には理解し難い言語だとしても、よりよい狂気は実に実に理性的であるように、一見荒唐無稽な物語もその作者の中あるきちんとした理由付けが感じられるとき、価値の不明な路傍の石は宝石となりうる魅力的な存在となる。
よしわけわかんないな。
こんなにも楽しく明るくはっちゃけた物語なのに、少し悲しい。
晴れた日に魔女が黒い傘を開くとき、それは蛙が降ってくる合図なのだ。
とてもよい作品でした。