化け猫島幽霊分校の卒業式

ある事情で子供の頃からの夢だった教職を辞め、フリーター生活を送っていた青年、生田覚は、友人から離島での教師の職を勧められる。
島を訪れた覚を待っていたのは、たくさんの猫と美しい巫女。そして、天国に旅立ち忘れた4人の子供達の幽霊だった。そう、覚が頼まれたのは、「幽霊の子供達の先生」になることだったのだ。
最初は拒否する覚だったが、子供達と交流するうち、彼らを新しい世界へ卒業させることを決心するのだが――。
猫の住む島を舞台に、青年と子供達の心の再生を描いた優しい愛の物語。

イケメン主人公が前職を追われた理由が、受け持ったクラスの女生徒Aから好かれ、それは受け流していたものの、同クラス内の馴染めていない別の女生徒Bが馴染めるように色々と目をかけたら、前述のAが嫉妬して刃傷沙汰になったという、文章中では周りが主人公は悪く無いと慰められるけど、読者からすると因果関係が明白なのでそれは気づけなかったお前が悪いんじゃないかとちょっと思う。
あと、教職やめてから、焼き鳥屋でバイトするシーンで、店長に手際がいいからと正社員に誘うんだけど(主人公の要領の良さを描写)、その後、物語の都合上その店が半月後に潰れる。そんな経営の傾いた店が正社員に熱心に誘うのは平仄が合わない気がする。
あとこの主人公は色々鈍感なのでは。

P194で、 

別のあの子たちの親類ってわけでもないんですよね?

とあるのは、『別にあの子たちの親類ってわけでもないんですよね?』の誤植のような気がする。