ペンギン・ハイウェイ

 森見登美彦の京都が舞台じゃない小説。
 おっぱいが好きな頭脳明晰な少年の冒険譚。ちょっとセカイ系。ペンギンを発生させるお姉さんの正体とは?
 少年が問題に取り組む姿勢が真摯である。
 歴史や文化といった基盤、古くからある町並みというのはそこへ行く人に安心感を与えると思う。作者様の私が読んだことがある小説はその辺りに立脚したものだったが、今作は数年前まで空き地ばかりだった新興地で、世界の果てのイメージがつきまとう舞台となっている。しかもSF。これは結構難しいのだと思った。

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)

ペンギン・ハイウェイ (角川文庫)