なれる!SE3 失敗しない?提案活動

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お客さんはね。自分の欲しいものが何か、意外と説明できないものなんですよ

内容(「BOOK」データベースより)
とある企業から出入り禁止処分となったスルガシステム社長・六本松。しかし、その企業は大規模案件の発注を控えており、諦めきれない六本松がそのコンペに参加するべく自らの代打として白羽の矢を立てたのは、あろうことか新卒の桜坂工兵だった!右も左もわからないまま、立華や梢の力を借りて提案書の作成をはじめる工兵だったが…。立ちはだかるのは先方の公明正大を絵に描いたような潔癖キャリアウーマンに業界大手の競合企業たち。はたして小規模会社の新入社員・工兵に勝算はあるのか―。

 営業(提案活動)する話。 仕事を持ってくるということ。
 発注側からはいかに公正なRequest For Proposalを行うか。工兵たちからしたらいかに大企業を相手に魅力的な提案を行うか。
 仕事を持ってこないことには会社が回らないわけだし、入札とかの話を聞いても会社の処理能力に応じた安定した仕事を持ってきて安定して売上を上げていくのは実に難しそうだ。
 8巻読んだうちだと一番好きなエピソードかも。
 難しい条件の中で、工兵くんが夜討ち朝駆けして大企業に相手にしてもらえない惨めさを感じて、けれど一筋の光明を見つけて必死に手繰り寄せて、けれど立華の職業意識上の問題があって、その全てを詐欺師のように言い回し、培った信頼の上で仲間にタダ働きさせて解決していく工兵くんはかっこいいと言わざるをえない。

 そしてこの作品のあとがきを読むに、1巻では後輩に絶対にSE似なんてなるなといっておいて、かなりブラックな思考の持ち主ですね。
 [その仕事、年中無休でやってても楽しめますか?」

なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)

なれる!SE (3) 失敗しない?提案活動 (電撃文庫)