狼と香辛料〈2〉

 前巻から引き続いてホロと商人の旅する話。
 またしても経済学、というかむしろ債権問題を話題にしているのに驚き。帯にある「エポック(新時代的)・ファンタジー」ってゆーのもあながち嘘ではないですよ! 逆境からの復活を求める展開となりますが、経済的な死・破産というのは、下手な生と死・痛みよりぐっときますね。でもそれだけ知識が必要かと思うのですが、球面調和関数なんて学んでる人がどこで経済知識を手に入れてるんだろう? わたしなんて未だに契約類型どまりなのですが・・・
 前半や折に触れて登場した桃の蜂蜜漬けとかが結局登場しなかった(というかその部分まで到達していない)のが少々肩透かし。些細な点では、P313の末行から五列目で「?」のあとに空白のない地の文があるのだけど、これは空けるべきなんじゃなかったっけ? よく覚えてないですけど。


狼と香辛料 (2) (電撃文庫)

狼と香辛料 (2) (電撃文庫)