天使のレシピ

 多少地雷っぽいし微妙なところも多く感じもするけれど、こういう書き方大好きなんですよね。
 著者紹介を続くでおわすとか、あとがきがだーっと書かれてるとことか、短編つなげて全体に関連性つけるとことか、基本的に主人公の思ってること垂れ流しのとことか、書き方の好みが他人と思えないなぁ。
 おそらくですが短編応募作品の「超告白」が単行本化するに当たって他の短編をたくさん挟んで、恋愛ものとしてまとめて、ちょっと片翼の天使を出してまとめた感じでしょうか。個人的にはまとめなくても良かったし、恋愛もの以外にも見てみたかったですが。単品、単品の小説を書いてもこの人の書いた小説なら問題なく楽しめる気がします。
 一、二話は申し分なく楽しめて、密度の高い文章女性独特、といった感じの綴りかたなどかなり好印象です。ネックは三話?目の一番長い話ですか。読んでると、あー作者は少女漫画読みすぎの小6病か中2病にでも罹患した人なんじゃないかと、少し、思いました。新條なんたらさんの漫画を思い出したな。これは読み手に受け入れる土壌があるかないかですかね。わたしにはあまりなかったのかも。一部の女性には好評なのかも。


 書き方と文章は大好きですが、物語が面白いのかはよくわかりません。なんだか時間が取れなくて三日もかけてだらだらと読んでしまったし。片翼の天使というのの各話への介入の仕方も微妙だと思いますし。絵描きの友達に言わせると松竜さんのイラストが良いらしい。それもわたしにはわかりません。ただ著者近影のイラストはかわいいと思った。そんな感じ。


天使のレシピ (電撃文庫)

天使のレシピ (電撃文庫)