土曜日

過去のフラグメントからてきとーにはっ付け。
もしかして前にも張ったような気がしないでもない
 

 ジベレルは腕が長く、眼が八つもある。支配欲が強く、我が侭である。外界に厳しく、内界に無関心。そして孤独だ。
彼は国であり、王であり、神である。


 彼の左手はいつも自分の支配物を守っている。大切にしているのではない。奪われるのが、嫌なのだ。証拠に、腕の中で支配物同士がいくら争っていても彼はいっこうに構いはしない。それらが、傷つき、廃れ、崩れ、穢れ、滅亡してもろくな考えも浮かびはしない。
彼の八つある眼の内のほとんどは腕の外を見ている。