さよなら妖精

一九九一年四月。雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。覗き込んでくる目、カールがかった黒髪、白い首筋、『哲学的意味がありますか?』、そして紫陽花。謎を解く鍵は記憶のなかに―。忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語。気鋭の新人が贈る清新な力作。

大好きな米澤穂信古典部〉シリーズの3作目にして完結編として執筆されていた作品であることから。
面白かったが、切なく、この切なさは悲劇として残り続ける種類の切なさ。
内容は氏の「日常の謎」の作風から少しも逸脱していない。
期間限定シリーズも読みたい。

さよなら妖精 (創元推理文庫)

さよなら妖精 (創元推理文庫)