冴えない彼女の育て方3

内容(「BOOK」データベースより)
詩羽先輩との甘い一夜(?)を経て、無事我らが同人ゲームのプロットが完成。次は英梨々によるキャラデザなのだが…「被告人に問います…なぜ急に髪型変えてきたの?」「え~と…なんとなく、かな?」「そんな理由で、あたしの作業量を倍以上に膨らまそうとしてるの!?」「いえ裁判長!被告人は常々『キャラが立っていない』『あ、いたんだ』などと誹謗中傷を繰り返され、犯行当時は心神喪失の状態にあったとして無罪を主張…」「別にわたし、そこまで言われなくても…」加藤の髪型チェンジにより、混乱するサークルの面々。だがその裏で英梨々が引き抜き!?秘めた想いを胸に、夏が始まる。

 とても面白かったです。キャラクターデザインさせる話。
 キャラクターデザインというのは外見やイメージをデザインすることらしい。私とあなたは違うものだし、個体それぞれの区別をしないとどこの誰だかわからない、そもそもキャラクターにならないということですね。キャラクターデザインの妙といえば学生の時読んだ「葉桜の季節に君を想うということ」は未だに落ちを強烈に覚えていて、あれは読者の想像するキャラクターと物語上のキャラクターの相違による落ちといえるのだろうし、同じような例で言えば、ミステリーで実は観測者(カメラマン)とかが実は殺人犯でしたみたいなのもキャラクター自体が物語の核心に迫ってくるものがある。
 普通は、物語が進むに連れて境遇とか関係者とやり取りからキャラクターが決まってくるのもあるしイラストが付けば外見からというのもある。化物語であれば忍はよくキャラクター崩壊してるけど。
 今作でも影の薄いヒロイン加藤のキャラデザにおいて加藤を怒らせていい表情してるじゃないというしーんが印象的である。そしてそのシーンを深崎がうまくイラストにしていてまぁうまい作品を作っているなという感じがします。