『パスクアル・ドゥアルテの家族』(再)

シリーズ・スペインの現代文学
2009年5月16日(土曜日)22:00-22:50
原作:カミロ・ホセ・セラ ノーベル賞作家(1989年受賞)の代表的ピカレスク小説のドラマ化。

ろくでなしといんばいの家族に育った弱気な男が、母親が不貞の末授かった弟を亡くしては悲しんだり、妹を女衒にとられては憤ったり、弱気なオカマ野郎といわれては酒場で怪我をさせたり、ハネムーン帰りに妻が馬の暴走で流産したら馬を殺したり、墓場で出来た子だから呪われたのよといわれたら国外逃亡、帰ってきたら妻が違う男の子を身ごもっていた挙句死んだので男を殺し、出所後にまた諸悪たる母を憎みこれを殺し、物語りはここで終わってまた出所後伯爵を殺した疑いで死刑になって、死刑台の前では堂々とした姿から一変あれだけ憎んでいた母に死にたくないとわめき助けを求める、との補足。
 
 ひどい話だった。おもしろかった。
 刑務所の中で平穏だったのと最後に母に助けを求めた点、救いがあるようなないような。