お留守バンシー

第12回電撃小説大賞<大賞>受賞作。
作風は深沢さんが帯のあおりを書いているのとディアンサー〜の絵師さんがイラストを担当していることから察せられるはず。
文章力の高さは本文一行目からして伝わり、そのクオリティは全体を通してムラ無く維持されている。人物が登場しつくすまで時間がかかり過ぎ展開が遅いと感じられたが、タイトルにあるように主題はあくまで「お留守番」なのでそんなこと言っちゃいけないのかな。
印象としては去年の受賞作よりはまとも、だった気がした(でも去年のは読み返すたびにあれっ?これってもしかして面白いのかもと疑わせる魔力を持っていたからその点ではry)。文章力に伴って、登場する伝承上の生き物への知識も豊富で妖精萌えとかもんすたー萌えとか新たな領域が開拓されるのかとも思ったけど、個人的にはこの小説に萌えは感じなかった(いや、イラストのアリアは文句なしに可愛い)。あと別に全然笑ったりもしなかった。作家様が誠実そうな人なのが良い(オイ


お留守バンシー (電撃文庫)

お留守バンシー (電撃文庫)