魔女は世界に嫌われる

いきなり3巻を買って読んだ、という方はまずいらっしゃらないでしょうから、これを読んでくださった皆さんは、1巻、2巻と読み続けてくださったということですよね。
あとがき

大好きな「森の魔獣に花束を」の著者の新刊が出てると思って買ったら3巻だった。面倒くさいので3巻だけそのまま読もうかと思ったのだけど、上記後書のように書かれていたので、慌てて1と2巻も買った。
魔女の支配から脱した中世のような世界で、いわれなき罪に追われた兄妹が逃げ込んだ先は、魔女の生残りが棲む城であり、死んだ妹を生き返らせるため主人公のネロは、子供の魔女アーシェの覚醒の儀式を手伝うため、旅に出ることになる。旅の行き着く先では、アーシェの母はネロたちを騙し、魔女の生きにくいこの世界でアーシェが行きていけるように覚醒するどころか人間になってしまう儀式をしようとするんだけど、魔女の支配の復活を企む母の妹の言葉でアーシェは覚醒しネロの妹を生き返らせてあげる。でもその魔法は生きていくには不完全なゾンビとして復活するもので、結局ネロの妹は死んで楽にしてあげることになる。あとは、アーシェ一家のゴタゴタというか、魔女の支配の復活を図ったり阻止されたりがあるけど、エピローグはネロに嫌われてるとばかり思っていたアーシェだけど、隠れ住んでいた里にネロが迎えに来てくれましたというもの。
アーシェがいいこすぎる。角が生えてるのもかわいい。3巻の鎚にまたがって飛んでるイラストが可愛い。
著者はもとは漫画家だったらしいそんな感じがする。
てっきり旅に出てそこから長く話が続くのかと思ったから、3巻で終わったのでびっくりした。でもそのくらいの方がいいのかもしれない。
この著者は、ふわふわで甘々な話を書いてるけど、平気で死んだりいじめたりの描写も書いたりするのでもうちょっとシビア分を拡張した上で、主人公たちが血反吐を吐きながらがんばる話が読みたいかな。

魔女は世界に嫌われる 3 (ガガガ文庫)

魔女は世界に嫌われる 3 (ガガガ文庫)